登録免許税はいつの時点の評価額に基づいて計算するの?

 こんにちは。新年度になりました!

今回は登記手続きの際に納付する登録免許税の算定基準についてお話しします。

 

 もう少し早くこのブログを書くべきだったんですが・・ というのも、年度の切り替わりの時期に登記手続きを予定している方に注意していただきたい内容だからです。

 

1.登録免許税の算定基準

 すでに登記手続きの準備をしてきた方はご存知かと思いますが、念のためご案内します。登記の際にかかる登録免許税ですが、登記の種類によって、その算定の基準(「課税標準」といいます)が異なります。例えば、登記名義人の住所を変更する登記であれば「不動産の個数」、抵当権を設定する登記であれば「債権金額」が課税標準になります。その中でも、今回お話ししたいのは、相続や売買、贈与を原因とする所有権の移転登記のように「不動産の価格」が課税標準になる場合の登録免許税の算定についてです。

 

2.不動産の価格が基準になる場合

 「不動産の価格」にはいろいろなものがあることは以前このブログでもお話ししたところですが(不動産の価格とは?)、登録免許税の算定の際に用いる不動産の価格とは「固定資産税評価額」のことです。

 

3.固定資産税評価額の調べ方

(1)固定資産税の納税通知書をみる 

(2)固定資産評価証明書をとる

 この二つが一般的な方法です。(1)は市町村役場から通知されてきます。(2)は不動産が所在する市町村役場の資産税課等で請求・取得することができます。いずれの書類においても「評価額」の欄を確認してください。固定資産税課税上の課税標準の額ではありませんのでご注意ください。

 

4.いつの時点の評価額に基づいて算定する?

 ここが今回の本題です。いつの時点の評価額に基づいて登録免許税を算定するのかは、登記の申請日によります。例えば以下のとおりです。

令和2年4月1日~令和3年3月31日に登記申請するとき

→「令和2年度」の評価額に基づく

令和3年4月1日~令和4年3月31日に登記申請するとき

→「令和3年度」の評価額に基づく こととなります。

 

 つまり、3月31日  /  4月1日が切り替わりの時点です。「固定資産税は1月1日現在の所有者に課税される」ため、1月1日から新しい評価額になっているのかな?と勘違いされている方もいらっしゃるかもしれませんが、新年度の評価額を知ることができる(納税通知や証明書の取得)のは4月1日からです。

 

5.令和3年度は「評価替え」の年度

 固定資産税評価額は、原則3年に1度、評価替えといわれる価格の見直しが行われますが、令和3年度はその評価替えの年度に当たります。評価替えが行われない年度であれば、原則昨年度の評価額が据え置かれますので、年度をまたいでも登録免許税を算定し直さなくても済むケースも多いかと思いますが(その場合でも新しい年度の納税通知書や評価証明書を登記申請書の添付書類として用意する必要はあります)、評価替えの年度においては、年度をまたいでしまうと、登録免許税の算定にあたり新たな評価額を必ず確認する必要があります。したがって、令和3年3月中には登記手続きできるかなと準備していたところ、ちょっと遅れて4月になってしまった場合、残念ながら登録免許税の計算をし直しということになります(結果として税額が変わらなかったというケースもゼロではないとは思いますが)。※なお、建物の評価額については「経年減価」という考え方が加わりますので、評価替えの年度に関わらず、新築からの経過年数にしたがって評価額が毎年のように下がります(建物の構造により一定の年数を経過するとそれ以上下がらないというラインがありますが)。

 

 以上、登記申請日と登録免許税の算定基準となる固定資産税評価額の評価年度との対応関係についてお話ししました。情報提供のタイミングが少々遅れてしましましたが、参考になれば幸いです。

 

 それではまた。